二人の新居は・・・
結婚する事になったKさん。新居にと考えたのは40年前に父親が建てた3階建て鉄筋コンクリート造の建物の3階。1階は美味しい魚を扱うことで有名なお魚屋さん。実家の家業であり、Kさんの仕事場である。3階に自分の部屋として一部屋を使っていたが、他は使われていない4.5、6帖、押入など細かく分けられたいわゆる普通の間取りの部屋。ここが今回の舞台である。
いくらかかるの?まずは予算の設定
20代とまだ若い二人。貯金もそう多くは無いので予算は最低限に抑えたい。仮に同規模のアパートを近くに借りたとしたら8~10万円/月。年間120万円家賃としてかかる計算になる。5年間借りるとすると600万円。これを予算と設定した。6年目からは家賃代タダという計算だ。
ベースは白い壁と無垢の床
今回、建物が鉄筋コンクリート造だった事もあり、構造的な役目をしていないすべての柱、壁を取り、床と天井まで剥がしてしまい、躯体剥き出しの丸裸の状態に。露わになった40年前に打ったコンクリートがなんとも荒々しくも美しい!基本的にはこれに白いペンキを塗り、床は無垢の天然唐松のフローリングを貼る事で、デザインのベースは出来た。後はキッチン、お風呂、トイレ、照明、収納をこの空間の中をよりオシャレに惹きたてる様に組み込んでいった。
デザインの中にも二人にあった機能性
比較的容易でコストを掛けず断熱性能を高められる方法として窓ガラスをペアガラスに取り替える方法を採用した。一番外気の影響を受けるガラス面の性能を上げることで効率よく断熱性能を高めることが出来る。二人との入念な打ち合わせを重ね下駄箱、物入、サイドボード、食器棚、キッチンまですべて二人の生活サイズにあったものに造り上げた。
限られた予算で限られた空間のなかで2人のライフスタイルに合ったものに仕上がりました。